秋といえば楽しいイベントがありますね。
運動会に文化祭、地域によっては秋祭りをやっている地域もあるでしょう。
僕が以前勤めていた職場では秋祭りを行なっていました。
そんな、イベントの多い秋ですが今回はハロウィンにスポットを当てて取り上げてみたいと思います。
近年、盛り上がりを見せるハロウィンイベント
昨年はコロナの影響により少し、落ち着いていましたが、ここ数年で10月に大きな盛り上がりを見せるイベントと言えばハロウィンですね。
経済規模も大きくなってきており、 ビジネス的にも力を入れている企業が多いみたいです。
友人たちと集まって、普段と違う非日常を楽しむことができるハロウィンはまさに若い人たちにとってはうってつけのイベント言えそうです。
介護施設でもハロウィンイベントがブーム?
すでに日本でも季節行事となったハロウィンですが、介護施設でも行なっている介護施設が多いみたいですね。
ツイッターを覗いてみますと、こんなツイートがありました。
介護施設のおばあちゃんたちのハロウィン準備が可愛すぎた…☺️☺️ pic.twitter.com/UdM3ws57sD
— 楓 ✿.* (@k_kaede_1031) October 3, 2020
施設ごとにハロウィンの飾り付けなどをして楽しんでいるようですね。
ハロウィンは彩りも良くなりますし、かぼちゃのオレンジは秋の色なので季節感もでて、施設も華やかになりますね。
現場では否定的な意見も多い
しかし、介護施設でハロウィンを取り入れる施設が多い一方で、現場の職員の間では否定的な意見の人も多いです。
あのね
老人介護施設で
ハロウィンの飾りは
違和感あるんだよね~
あと
クリスマスねあくまでも個人的にね(笑)
— かず@元車屋の介護福祉士 (@motokurukaigo) October 2, 2020
ハロウィン日本でもだいぶ浸透してきましたね。
本場とは若干違いますが…(苦笑その流れで介護施設でもハロウィンパーティだ!と賑わっている施設をたまに見る。
でも利用者の9割は訳分からず、楽しめてもないのでは?と思ったりする。
違ったらすみません。
— ごろにぃ@介護コンサル (@goronyi_kaigo) October 17, 2018
否定的な意見の多くは「高齢者はハロウィンがわかるのか?」「職員の自己満足ではないか?」
といったものです。
ハロウィンが大きな盛り上がりを見せているのはここ数年の話なので、否定的な意見も最もだと思います。
僕も、高齢者施設においてハロウィンはやる必要がないと思っています。
なぜ、ハロウィンをやる必要が無いかという理由について説明していきたいと思います。
高齢者はハロウィンを知らない
まず、大きな理由としては高齢者はハロウィンというイベント自体に馴染みがないからです。
知らないものを楽しんでくださいと言われても、なかなか難しいでしょう。
若い間には好奇心もあるので、新しい文化や最新のトレンドにも敏感に反応できますが、年齢を重ねるごとに新しい文化に興味を示さなくなっていくものだと思います。
それどころか、知らない文化に強引に触れるというのは不快に感じることもあるでしょう。
日本に生まれて既に70〜80年日本の文化を経験してきた人が、今更西洋の新しい祭りに参加して楽しいと感じることは無いのではないでしょうか?
コスプレはアニメ文化からの派生
日本でのハロウィンは本場のハロウィンとは少し、趣向が違います。
本場のハロウィンは子供が近所の家を回り、お菓子をもらうというお祭りです。
また、死者の霊が帰ってくるということなので日本で言うところのお盆祭りのような感じのようですね。
それだったら、お盆に盛大にお祭りをしたほうがいい気がします。
どちらかというと日本のハロウィンはコスプレーパーティとしての印象が強いです。
特にハロウィンに力を入れていたのはディズニーで1990年代からハロウィンイベントを行なっていたようです。
その後、アニメ文化やコスプレ文化の定着と共に少しずつ広まっていったようですね。
ブームのきっかけはインスタグラム
また、ここ最近のハロウィンブームのきっかけはインスタグラムと言われています。
インスタグラムでは「映え」といわれる、「華やかな写真映り」を重視する文化があります。
この「映え」の文化が「コスプレの華やかさ」がマッチして、ハロウィンという日をきっかけにコスプレパーティをする文化が認知されるようになりました。
自分たちの日常にハロウィンという非日常をスパイスとして取り入れることで、自分たちが1日だけは華やか生活をしているというまるで、シンデレラのような気分に浸れるイベントがハロウィンと言えるでしょう。
コスプレやインスタグラムに馴染みのない高齢者がハロウィンのような非日常の体験をして楽しめるかどうかは疑問が残るところです。
秋は運動会とかのイベントが多い
また、秋はイベントを企画しやすい時期でもあります。
「芸術の秋」「読書の秋」「運動の秋」
秋というのは時期的にも夏が過ぎて過ごしやすいということもあり、イベントの多い時期だと思います。
確かに11月は大きいイベントが内容な気もしますが、わざわざハロウィンをやる意味があるのか疑問があります。
運動会の次の月には文化祭をしてもいいと思いますし、お芋を食べる会でもいいような気がします。
わざわざ、ハロウィンである必要は無いのではないでしょうか?
血のりとかも精神的によくないのでは?
また、気になるのはハロウィンでコスプレする衣装です。
ハロウィンイベントは西洋のおばけの格好をするのが一般的なので、ドラキュラや魔女、ゾンビなんかが多いですね。
ゾンビはリアルな感じを出すためにボロボロの服を着たり、血のりをつけることも多いです。
もし、自分のハロウィンではない日にボロボロの服を着た人や血のりをつけた人に出会ったらどうでしょうか?
「あの人大丈夫かな?」」「怪我をして痛そう」と思ってしまう人も多いのではないでしょうか?
楽しむはずのイベントが、心配してしまうようでは本末転倒だと思います。
高齢者施設では精神的に不安定な人もいるため、利用者を不安にさせるのではないかという点で僕はハロウィンに対して批判的です。
介護施設に適した仮装とは?
さて、ここまで最近の介護施設でのハロウィンイベントに対して批判的な意見を描いてきましたが、介護施設が新しいことにチャレンジする姿勢や、非日常を演出すること自体は別に悪いことではないと思います。
僕が批判している点は2点で
- ハロウィンというイベントがなにかわからない
- おばけを模したハロウィンは利用者に不安を与える
という点です。
ハロウィンイベントのような仮装イベントは別にやってもいいのではないかと思います。
欽ちゃんの仮装大賞をやってみる
では日本人にとっての馴染みのある仮装イベントって何かというと「欽ちゃんの仮装大賞」ですね。
ハロウィンっぽさは無いですが、高齢者でも毎年楽しみに欽ちゃんの仮装大賞を見ていた人は多いのではないかと思います。
スタッフが仮装をして一発芸をするようなイベントであれば、高齢者としても恐怖感は無いですし、馴染みもありますので比較的受け入れられやすいのではないでしょうか?
利用者に仮装してもらう
また、スタッフが仮装するよりも利用者が仮装するというイベントの方が楽しいかもしれません。
例えば、「寅さん」や「水戸黄門」のような昔の映画の登場人物になってみたり、好きな野球チームのユニフォームを着てみたりすることで、非日常を味わうことは高齢者にとっても楽しい一日なるのではないでしょうか?
ハロウィンではなく仮装大会の日だと伝えれば、高齢者としても受け入れやすく楽しめる一日になるでしょう。
まとめ
今回はハロウィンについて僕なりの意見を書かせていただきました。
介護施設ごとに色々と試行錯誤して、施設を盛り上げていくことは良いことだと思いますし、新しいことにチャレンジすることはスタッフにとっても刺激になりますのでモチベーションの維持に繋がります。
ただ、介護施設のイベントはスタッフのためにやるのではなく利用者のためにやるということを忘れてはいけないでしょう。
このレクリエーションは高齢者にうけいれられるか?
高齢者であればどのように感じるかという視点は持っていた方が良いと思います。
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